2017 09<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>2017 11
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
アルベイにおいてけぼりを食らって出番の無いかわいそうな子に出番を作ってみました。
帆乃果は歩いていた。

そして、大きな洞窟の前にたどり着く。

ここはティルコネイルの北に位置する洞窟”アルビ”である。

駆け出しの冒険者がよく修行の場にする場所らしい。

「…よし!いける!」

自分自身にそう言い聞かせてアルビへと足を踏み込んだ。

入ってすぐ、開けた場所に出る。

中央には女神の石像があり、手前に台座が備え付けられている。

その台座にお供え物をすることでダンジョンへの道が開かれるらしい。

ちなみに、お供え物自体はゴミでも構わないらしい…。

早速持ってきた木の枝を台座に納める。

その瞬間、辺りが強烈な光に包まれる。

あまりの眩しさに思わず目を閉じ、手で視界を覆う。

…再び目を開けたとき、そこには違う光景が広がっていた。

目の前には同じような石像があるのだが、

部屋が一回り小さくなっている気がする。

後ろを振り返ると、自分が入ってきた入り口はなく代わりに階段があった。

どうやらここが”アルビダンジョン”らしい。

早速階段を下りて先へ進んでみる。

松明に照らされた通路がのびていた。

その通路を道なりに進んでいくと、大きな部屋があった。

たいした考えもなしに部屋へと足を踏み込む…。

が、その行動がまずかったらしい。

突如部屋の扉が閉まったのだ。

それと同時に反対側の扉も閉まり、完全に閉じ込められてしまった。

それと同時に天井からポトポトと何かが落ちてくる。

「ひっ」

落ちてきたそれを見て、思わず声を漏らしてしまう。

自分の体ほどもあろうかという巨大な白いクモが降ってきたのだ。

ふと、梓穂が言ってたことを思い出す。

「部屋に閉じ込められたときはとりあえず敵を倒してください。

そうすれば道が開けますから」

と、いうことは…こいつらを倒せば道は開かれるはずだ。

すぅー…はぁ…。

大きな深呼吸を一つ…、

腹をくくり、一気に白クモに突撃する。

右手に持ったショートソードで目の前にいるクモを切りつける。

(まずは切り付けて・・・そのまま手首を返して再び切り付ける…

そして左足を軸にしてかっこよく一回転してもう一回…!)

梓穂に教わったこともあってか、太刀筋もしっかりしている。

回転した勢いで切りつけられたクモは、吹っ飛んで絶命してしまった。

(これならいける…!)

自信がついたのだろう、次々とクモを倒して行く。

そして、全く怪我もなくクモを全滅させてしまった。

(やった…!)

ノーダメージということで更に自信がつく。

今の帆乃果に怖いものなどなかった。

スキップをしながら次の部屋へ向かう。

「~♪」

鼻歌まで混じっていた。

次の部屋は大広間だった。

俗に言う、ボス部屋である。

彼女はるんるん気分で部屋に入り、絶句した。

先ほどいた白クモがかわいく見えるくらいに巨大なクモがそこにはいたのだ。

自分の身長よりはるかに大きく、赤い体をしている。

(巨大赤クモだ…!)

取り巻きは赤クモだった。

数匹が思い思いに蠢いている。

(ま、まずは小さい奴からよね…)

そう思い、一番手前に居る奴を切り付ける。

鋭い一撃を加え、飛んでいく赤クモ。

(やった…!)

しかし安心するのは早かった。

赤クモは白クモよりタフで、吹っ飛ばされても起き上がって再度襲い掛かってきたのだ。

「ひぃぃぃ」

情けない声を上げながら、赤クモに殴り飛ばされる。

(こ、このままじゃやられちゃう…)

一度逃げよう。そう思った帆乃果は起き上がり、一目散に駆け出した。

が、走りは赤クモのほうが上だ。

あっという間にすぐそこまで迫ってくる。

(もうだめだ…!)

赤クモが腕を振り上げて襲い掛かってくる。

「きゃー!」

叫び声を上げ、とっさに左手で身を守る。

偶然にも、その左手にはラウンドシールドが握られていた。

至って平凡な盾だが、赤クモの攻撃を防ぐには十分だった。

一方の赤クモは、突然目の前に現れた障害物に驚いて動きが鈍った。

その隙を見逃さず、切り付けて吹き飛ばす。

赤クモはまだ死なず、前足を振り上げて襲い掛かってくる。

それを上手に盾で防ぐ。

やはり、ダメージは通らない。

(勝てる…!これは勝てるぞぉぉ!)

攻撃しては盾で守りに入る……

アタディフェの戦術を帆乃果は駆使し、赤クモに立ち向かっていく。

一匹目の赤クモが倒され、二匹目以降も次々に彼女の前に倒れていく。

そして、残すは巨大赤クモのみとなった。

勇気を出して攻撃を仕掛ける。

吹き飛ばしても、赤クモ同様再び起き上がって襲い掛かってくる。

そして、前足で攻撃をしかけてくる。

その攻撃をしっかりと盾で受け止める。

やはり、ダメージは全く通らない。

巨大でも、攻撃方法は普通のクモと同じらしい。

(同じなら…倒せる…!)

完全にクモの動きを見切った彼女に最早敵など居なかった。

アタディフェの構えで悠々と巨大赤クモと戦っていく…

確実に、巨大赤クモは弱っていく。そして…

「てやぁぁぁ!」

決めの一言とともに、渾身の一撃を巨大赤クモに加える。

巨大赤クモは吹き飛び、そのまま動かなくなる。

「…た、倒した…。や、やったぁー…」

帆乃果はそこにへたり込み、そのまま仰向けに寝転がる。

「やったよ梓穂さん…私…アルビダンジョン攻略したよ…」

そう呟く。そして、湧き上がる達成感。それと同時に別の感情も込み上げる。

(攻略したから…報告したいから…)


必ず帰ってきて…オオガキさんも…ティルベリーさんも…


出会ったばかりだが…、

死地に赴いた仲間を気にかけずにはいられない帆乃果であった。

…後で知ったことだが、帆乃果が倒した巨大赤クモは正確には巨大クモだったらしい。

後日、本物の巨大赤クモに挑んだ帆乃果は…

こてんぱんにのされて床に這いつくばってしまうのだった。
スポンサーサイト
無事に倒せたのね!あたし!

よくやった!あたし!
ほのか | 2009/06/29 01:31 ≫ EDIT







Trackback URL
http://255255.blog79.fc2.com/tb.php/645-09bde8df
Trackback



マッタリカウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。